イトコーで長年、住宅営業に携わり、2022年からはリノベーションの営業担当として活躍している渡辺さん。 入社前からの詳しい経歴から、普段どんな考えで仕事をしているか等、沢山のお話を聞かせていただきました。
渡辺さんの経歴を教えていただけますか。
名城大学の理工学部土木工学科を出て、1991年に大手のハウスメーカーに新卒で入りました。 幼少期に実家を建て替える機会があり、工務店の人が家に来て方眼紙を広げては父親と打ち合わせしている様子がすごく印象に残っていますし、大工さんってカッコいいなと憧れでした。 また、修学旅行で訪れた法隆寺の五重の塔が、1300年以上も前から現存していて、「木の建築ってすごいなあ。家づくりの仕事に関わってみたいなあ」と漠然と思うようになりました。 大学は第1志望の建築学科が不合格となり土木工学科に進みました。 土木関係の測量のアルバイトも経験しましたけど、やっぱりちょっとやりたいことと違うかなと感じて、就職先は子どもの頃からの想い描いていた家づくりの仕事を選びました。 ハウスメーカーを選んだのは大手なら安心と、安易に知名度や安定を求めていたのだと思います。
入社されてからのお仕事は?
最初は現場監督です。入社当時はバブル期。当時は家が売れて売れて本当に人手不足という時代でした。 入社して半年後から毎月3棟ずつ現場を渡されて、1棟の工期は1ヶ月半~2ヶ月くらい。 本当に毎日がめまぐるしく、お客様とは地鎮祭と上棟式で会えるかどうかくらいで、あっという間にお引き渡しというペースの家づくりでした。 なんとか現場監督を5年経験した後、設計に異動になりました。お客様とのプランづくりなどは営業担当がやって、設計は見積りや法的に問題ないか、工場生産に向けての図面チェックなど裏方的な仕事でした。 次から次に仕事をこなすのがやっとという感じで、最終仕様確認をする日に一度だけお客様にお会いするという流れでした。 正直、思い描いていた木の家の温かみとは程遠い仕事の内容でした。しかし、 「ただ辛いから辞める」という人生は避けたくて、踏みとどまりつつも悩んではいました。 バブルがはじけ、時代が変化していく中、同じグループ内で、鉄骨住宅をつくっている会社と合併することになりました。 もともと木の家をつくりたいという想いで入った会社だったのが根底からくつがえることになりました。
それで、自分が本当にやりたい仕事ができる会社を探したのですね。
色々と調べていく中でOMソーラーのことを知り、そこから東三河の風土に合った木の家をつくっている工務店ということで「イトコー」を知りました。 良さそうだなあと感じて、事前に社長(現会長の伊藤正幸)宛てに想いを綴った手紙を送り、2002年8月1日に面接を受けさせていただきました。
お互いの考えや気持ちを語り合っていくうちに、「この会社なら自分の理想の家づくりに関われるのでは」と強く感じました。 それで、「イトコーで働きたいです。イトコーの家づくりの想いを伝える仕事をしてみたいです。」と伝えました。 営業の経験は全くなかったのですが、社長から「経験のない渡辺さんみたいな人の方が、イトコーには向いていると思うよ!」と予想外のお言葉をいただき、思い切って転職を決めました。
そうしてイトコーに入社されてからはいかがでしたか?
営業は未経験でしたから最初は無我夢中でした。 既存の資料や写真、本の抜粋など、机の上に一杯並べては、説明用のファイルを一から作るところからスタートです。お客様の家を訪問してチャイムを押すことさえも初めはドキドキでした。 毎月、手作りの通信ハガキを作成して送ってみたり、お客様とお会いした後には手書きのお礼メッセージハガキを送るなど、試行錯誤しているうちに、だんだんお客様が見学会に来て下さるようになりました。 自分から主体的に動いて、それが成果につながっていくのがすごく楽しかったです。 イトコーの家(商品)に惚れ込んで、自信をもってお伝えする。自分に偽りなく伝えられる。その結果、ご成約をいただいたり、ご紹介をいただいたりすることは、本当に嬉しく、ありがたいことです。 そうして20年ほどやってきて、おかげさまでこれまでに担当させていただいた家は200棟を超えました。 我が社には、お客様として家を建てた後、イトコーに転職してきた人が2人います。また、イトコーで家を建てた時は未だ子供だった子が成人し、イトコーへ入社した人が2人います。 これはイトコーの家に満足しているからこそと思うと、本当に嬉しいことですね。
そうして昨年からリノベーションの営業担当になったと伺いました。
2022年から、主にイトコーリノベーションの営業を担当しています。 新築とは随分と勝手が違い、とまどうことも多々あり、現在懸命に取り組んでいるところです。 空き家が増えているという問題もあり、機能や魅力を失い、一見誰も住みたがらないように見える建物でも、リノベーションで素晴らしい建物に生まれ変わることができます。
例えば、ご実家やおじいちゃんの家など、代々大切にしてきた家のリノベーションは、新築とは違う「受け継ぎ、繋いでいく」という、とても遣り甲斐や責任感のある仕事で、お客様の思いや背景をくみ取りながら丁寧に取り組んでいます。
イトコーのリノベーションの持ち味、価値はどんなところにありますか?
リノベーションの場合、もとの建物の性能が低いことが多いので、まずは断熱や耐震などの性能向上をしっかりとやることが大切だと考えています。 リフォーム会社さんの中には、建築の知識に乏しくて現場を見ると大事な柱を抜いてしまって「大丈夫なの?」みたいな会社も正直あります。 イトコーの場合は新築で経験を蓄えているので、リノベーションの際にはしっかりと構造を計算し、断熱の性能を上げるノウハウがあります。
まずはこの性能向上の部分で他社には真似できないような仕事をして、そのうえで豊かに暮らしていくための間取りの提案やデザインの部分も大切にして「自然とともに、愉しく健康的に暮らす家」をリノベーションでも実現したいと考えています。
最後に、プライベートでの趣味を教えていただけますか?
最近の趣味は山登りです。 2021年の秋に仲間に誘われて三重県の御在所岳に登ったのですが、3合目でリタイヤしてしまって「健康的な家づくりを提案している自分自身がこんなことではいけない」と感じてから、積極的に山登りに行くようになりました。 道中に出会う草花、鳥のさえずり、そよ風、山頂からの景色、そして登り切った時の達成感が山登りの魅力ですね。
あとは絵手紙を書くのが好きで、受け取ってくれた人の笑顔を思い浮かべながら書いています。
僕は人の笑顔にすごく惹かれるんですよね。 家づくりの仕事も人を笑顔にできる仕事だし、これからも少しでも多くの人の笑顔を作っていける仕事ができたらいいなと思っています。